オミクロン型に世界が警戒 G7保健相、緊急会合へ

(VOVWORLD) - 世界的な感染の広がりを受けて、各国は入国制限などの対応策に動いています。

南アフリカなどで見つかった新型コロナウイルスの「オミクロン型」に、世界で警戒感が強まっています。28日には新たにカナダで北米初となる感染例が見つかり、フランスでも感染疑いが確認されました。日米欧の主要7カ国(G7)は29日に緊急の保健相会合を開くことを決めるなど各国も対応を急いでいます。

G7議長国のイギリスは28日、緊急の保健相会合を29日に開くと発表しました。緊急に開催が決まったため、オンラインなど遠隔での協議になる見通しです。オミクロン型への対応策で歩調を合わせるほか、感染力やどの程度ワクチンの効力を下げる可能性があるか、といった詳細な分析でも連携を確認するもようです。

G7の保健相会合は6月にもイギリスで開催しました。この会合では、新たな変異ウイルスに関する世界的な監視網の強化のために各国が協力することで合意しました。新薬開発から実用化までの期間を短縮するため、臨床試験(治験)の迅速化の協力や、ワクチン証明書の相互承認など多国間協力の必要性でも一致しました。

世界保健機関(WHO)はオミクロン型について「懸念される変異型(VOC)」に指定し、各国に監視体制の強化などを求めています。28日の声明では、感染力が強まっている可能性があるとしたうえで、重症化率の高さといった特性は「依然としてはっきりしていない」と説明しました。密集を避けるなどの感染対策が引き続き有効であると強調しました。

アメリカのファウチ首席医療顧問らも同日、バイデン大統領にオミクロン型について説明しました。ホワイトハウスによりますと、ファウチ氏は「より明確な情報を得るにはあと2週間ほどかかるが、既存のワクチンで重症化をある程度予防できる可能性が高い」と伝えたということです。

世界的な感染の広がりを受けて、各国は入国制限などの対応策に動いています。(日本経済新聞)

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